保険のきかない荷物は自分の責任で運ぶのが重要
現金などの貴重品や美術品など高額品は引越し業者ではなく、
かならず自分で運ぶ必要があります。
引越し業者は損害賠償に備えて保険に加入していますが、
貴重品は補償の対象にならず、高額品は賠償金に上限があるからです。
保険で賠償されるもの
引越し業者は万一荷物を破損したり、紛失したりの場合に備え、
運送業者貨物賠償責任保険に加入しています。
通常の引越しでは賠償の上限は1千万円です。
運送業者貨物賠償責任保険では、次のような状況での破損・紛失は補償されます。
- トラックなどで荷物を輸送している時
- 荷物をトラック内に仮置きしている時
- 搬出・搬入作業中
- (業者に頼んだ場合には)荷作り・荷解き作業中
また次のような事故の場合にも、やはり保険は適用されます。
- 作業員が荷物を落としてしまった場合
- トラックが交通事故などにあった場合
- 盗難
- 水漏れ
- 火災や爆発
保険が適用されないもの
次の荷物は、保険が適用されません。
- 現金・預金通帳・キャシュカード・印鑑・株券・商品券・その他有価証券
- 金・銀・宝石類
これら貴重品は、もし万が一引越し業者が運ぶ荷物に入れてしまい、
それが紛失したとしても補償されませんので、かならず自分で持ち運ぶ必要があります。
- 金庫に入っているものならば、自分でも貴重品という意識があると思いますが、
タンスなどに預金通帳などを入れている場合には、
貴重品という意識がなく、荷物に入れてしまうことがありがちなので注意が必要です。
賠償金額に上限があるもの
- 美術品
- 骨董品
補償はされても、賠償金に上限があるため、
高額なものなら上限を超えてしまう可能性があります。
貴重品・高額品を運ぶための方法
1.現金や通帳などはかならず自分で運ぶ
貴重品は、まずは自分で運ぶことが鉄則なんです。
引越し業者は貴重品を運ぶことができません。
当日の手荷物の中に入れておくのがいいですね。
2.かさばる貴重品は別途運ぶ
宝石類や有価証券など、かさばってしまって自分で手荷物で運ぶことが難しいことがあるかもしれません。
その場合には引越し業者ではない、何らかの別の方法を考える必要があります。
3.引越荷物運送保険に加入する
引越荷物運送保険に自分で加入すれば、美術品など高額品が破損・紛失し、
引越し業者が加入する保険の賠償上限を超えてしまった場合、それを補ってもらうことができます。
貴重品のほかにも新居ですぐ使うものも自分で運びましょう。
関連する記事
- 開始前に荷作りに必要なダンボールやガムテープなどを用意しよう
- 引越しの準備は遅くとも一ヶ月前には始めたいところ
- ダンボールの中身は、大きくはっきりとマジックで書いておこう
- 効率よく荷物を運ぶために新居の配置図を作ろう
- 新居ですぐ使うものは自分で運んだ方がいい
- 本、雑誌は重たくなるので小さいダンボールに入れること
- 食器を割らずに運ぶ上手な梱包の仕方
- 包丁を包む際は刃の部分を厚紙で巻いてテープで止めよう
- 大きな家電の梱包は、基本的に引越し業者に任せてOK
- ベッドや机などの家具の分解・組み立ては引越し業者がやってくれる
- 冷蔵庫や洗濯機は引越し日までに水抜きしておくこと
- タンスの中身はそのままでも大丈夫なことがあるので事前に確認を
- 洋服やスーツはハンガーケース(ハンガーBOX)を利用すると便利
- 靴は購入したときの箱に入れてまとめると簡単
- 布団を運ぶ場合は布団袋を使って収納しよう
- 電化製品の配線はすべて記録しておこう
- 荷物が不安な人は別料金で保険に入ることもできる
- パソコンは運び出す前に必ずデータのバックアップをしておくこと
- 石油ストーブに入っている灯油は抜いておくこと
- 保冷が必要な食品はクーラーボックスに入れておこう
- 植木鉢は引越し前日から水を切っておこう